マイクロンテクノロジー(MU)と3D-NANDメモリー

外国株

日本が誇るエネルギーとエレクトロニクスの東芝さん。何が得意な会社かご存知ですか?

原発事業の赤字が発覚してから、東芝の株価が大暴落したことは記憶に新しいことですね。

東芝株価.jpg

、、実は東芝、2016年2月の155円の安値から、12月の475円まで実に三倍になったんです。その最大の理由は、今東芝が分社化してベインキャピタルに切り売りした東芝メモリ。。東芝は、2015年の7191億の赤字を計上しましたが、2016年は1800億の黒字になりそうだ!って上方修正をかけています。

この大幅黒字転換した理由が、今起きている、半導体の特需なんです。実は東芝のメモリ事業は2015年は105億の赤字だったのが、2016年には1300億もの大幅黒字転換になったのが大きく寄与したわけです。

半導体の特需、いろいろありますね。

IOT、自動運転。AI。。。

テーマはインテルのCPU、エヌビディアのGPU、ルネサスエレクトロニクスのパワー半導体etc,,,

たくさんありますよね。

ただ、私はメモリーの特需は、実はまだまだ続くと思います。

メモリーには主に二種類あります。

ひとつはDRAM(ディーラム)、もうひとつはNAND(ナンド)

どんな違いかでしょうか?

DRAMは電源切ったら記録が消えるメモリ。パソコンでも電源をいきなりオフにしたら作業中のファイルが消えますよね。だから、一時的な記録は作業用メモリーのDARMに記録して、、そのあと保存用のハードディスクに記録します。

東芝が得意なメモリーは、NANDメモリーです。例えば、デジカメのメモリーカードみたいに、電源が入ってなくてもデーターが消えないメモリです。

デジカメを持ってる人はお分かりだと思いますが、昔128メガバイトのメモリでも1万円くらいしましたよね。今は128ギガバイトのメモリが5000円くらいで買えます。

でも、、そんな写真とります?128GBって、5万枚くらいは写真とれますからね。

さて、このメモリが爆発的に売れているから東芝メモリーの業績がいいんですよね。
じゃあ誰が使うから売れてるのか???

答えはデータセンターです

 

例えば、フェイスブックこのまえの決算では、毎月一度は見るユーザー(MAU・マンスリーアクティブユーザー)が21億2900万人、毎日使ってるユーザー(DAU[・デイリーアクティブユーザーが14億100万人います。そして、一日に3億5000万枚の写真がアップロードされています。

最近流行っているインスタグラム

毎日5億人以上のユーザーが利用しており、1日に3億枚以上のストーリーがアップロードされています。またユーチューブは毎日10億人以上が視聴しており、世界中で1時間ごとに6000時間の動画が投稿されています。
さて、、、この写真や動画、、、一体どこに保存されているんでしょうか。。
一度フェイスブックにアップしたらデータは消えないんです。

過去のこの日っていって何年も前にアップしたデータはすべて保存されています。
このデータ、すべて各社のデータセンターに保管されてます。


もともとは、データセンターはハードディスクを使ってました。
なぜなら、1GBあたりのコストがメモリーより圧倒的に安いから、、

でも、、、メモリの記録容量が飛躍的に向上してから状況が一変したんです。
今や128GBのメモリーカードが5000円で買える時代ですからね。
HDDのメリットは安いこと!

でもデメリットもあります。ディスクを回転させないといけないわけですから、、
熱が出るし、、しかも膨大な電力を消費します。。しかも読み書きが遅い。。。

これを解決できるのがHDDじゃなくてメモリを使う事なんですが、コストで太刀打ち出来なかった。

今までのメモリは微細化といって、メモリの平面に出来るだけ細かく記録できるよう、つまり戸建て住宅をどんどん密集させるようにしてきたんですが、あまりにも密集させすぎると、お互いが干渉しあって保存容量の限界がきました。

今、特需が起きている要因は、メモリー業界で技術革新が起きた、いや革命的な出来事が起きたと言ってもいいですね。

今東芝含めメモリーを作ってる会社が何をフル生産して稼いでるかっていうと、3D-NANDっていうメモリなんです。
今までは一枚のメモリーチップの平面にしか記録できなかったのを何層にも複層化して記録できる面を積み重ねることが出来るようになりました。わかりやすく言えば、平屋建ての一軒家には5人しか住めませんけど、、32階建のマンションには160人住めるという事がメモリーの中で起きました。

コスト面で問題が解決できたので、データセンターはHDDからメモリに切り替えるための特需がでてるんです。例えば、日本電産という会社はハードデイスク用の超小型精密モーターの世界トップシェアの会社ですが、永守さんは偉いですね。この変化にいち早く気づいたため、今後ハードデイスクの売り上げが落ちることを想定していました。だから、自動車用のモーター事業に進出して成功を収めているんですね。

2014年のFacebookのIRによると、毎日4ペタバイトのデータがアップロードされているそうです。

1ペタバイトは1024テラバイトで、1024テラバイトは1,048,576ギガバイトですから、このメモリーで計算すると、、32768枚分のデータが毎日フェイスブックだけでネット上にアップロードされています。つまり、、さっきの写真のメモリーカードで毎日のデータ増加分を単純計算したら、17,694,200円️×365日=645億8572万8千円分のメモリーカードが必要になる計算です。

これはあくまでフェイスブックだけでの単純なお話。

youtubeもInstagramもTwitterもスナップチャットも、、、ネットフリックスもアマゾンプライムも、、今後ネット上にアップされるデータ量が飛躍的に拡大していくのは間違いのないことだと思います。

ある調査によると、今後5年でインターネット上にあるデータの量は50倍に増えるそうです。

今起きているメモリの特需はまだまだ続きそうですが、実際東芝のメモリ事業は2兆円以上の値段がつきそうと報道されていますよね。

本当は、東芝を買ったらいいんです。でも、、今の東芝は原発事業のお荷物があって、買えません。下手したら上場廃止になって紙切れになるかもしれません。

昔のバブルのころならNECを買えばよかったです。NECは世界で最強の半導体の会社でした。。でも、今やNECメモリーと日立メモリを統合させて出来たエルピーダーメモリが、2012年に破綻して上場廃止になってしまいました。

つまり、、今の日本には東芝しかメモリーの会社がないんです。

倒産したエルピーダメモリ、実は広島にある工場はいまフル稼働してます。

破綻後のエルピーダを買収したのがアメリカのマイクロンテクノロジーという会社です。

半導体の中でもメモリは単価の変動が激しいんですが、マイクロンの業績はいま急激に好転しています。

2016年は2億7600万ドルの赤字から

2017年は50億8900万ドルの黒字転換

2018年の市場予想は125億4000万ドル

 

EPSが4.44ドルから、10.82ドルに伸びます。
今47ドルあたりですが、2014年末の高値は36ドルでした。ちなみに事の時でPER12倍まで買われました。この時の売り上げが161億ドル、営業利益が33億ドルだったのが、2015年度から赤字になりました。

これが来期の予想だと、売り上げ292億ドル、利益125億ドルになる予定です。

既に2014年の高値はブレイクしています。

世界のメモリー会社の中での、マイクロンテクノロジの立ち位置は、2016年で

DRAM サムスン46.4%→SKハイニックス27.1%→マイクロン(旧エルピーダメモリ含)18.5%の三社で世界の9割を。

NAND  サムスン34.2%→東芝20.1%→ウエスタンデジタル16.1%→マイクロン10.6%なので。

DRAM3位、NAND4位の立ち位置です。

で、決算発表の黒字転換の理由って、データセンター向けやスマホ向けの需要の増加なんですね。

データセンターは良くわかります。インスタ女子が毎日1億枚も写真アップするからサーバー増強しないとパンクする。でも、これはNANDメモリです。

スマホ向けの需要も大切です。NANDはあくまで記録用のメモリーなんですが、実はスマホにもDRAMは搭載されてるんですよね。その作業机の容量がどんどん増えてるからサファリのページを100枚開いて、グーグルマップでお客さんとこ行きながら音楽聞いて、ラインもして、電話もしながらサクサク動く。これ、i phone5とかなら間違いなくフリーズして動かなくなります。

ちなみに、スマホのシェアはサムスン23.4%→アップル15.6%→ファーウェイ11.8%。

半導体は産業のコメって言われたりするんですが、コメは価格が変動するんですよ。天候不順で供給が減れば値段があがる。需要が減れば値段がる。

2014年は丁度4Gが出てスマホの買い替え需要が大きい年でした。

その後のiPhone7があまり売れなかったり、Samsungのギャラクシーが飛行機内で発火したりして、スマホ向けメモリーの需要が激減したので、マイクロンも大赤字になったんです。

今はスマホの需要は巡航ペース

でも、データセンターの特需って無くなると思います?皆がFacebookやInstagramを辞めない限り、ネット上のデータは鼠算式に増えていきます。そうなったときに、サムスンやマイクロン、東芝のメモリが必ず必要になるわけですから、、、今のPER4.4倍はメモリ単価の暴落を織り込みすぎた株価ではないでしょうか

 

コメント

  1. […] これは、前のマイクロンテクノロジーのエントリでも紹介しましたが […]

  2. […] マイクロンテクノロジー(MU)と3D-NANDメモリー […]

  3. […] マイクロンテクノロジー(MU)と3D-NANDメモリー […]

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